ドイツ留学 -Freiburg im Breisgau-

ドイツ(フライブルク)での大学生活および日々の暮らしをお伝えします

絶対おすすめのドイツ映画② Simpel

f:id:freiburg:20200210172410p:plain

画像出典:http://c-films.de/de

今回は、ドイツ映画紹介記事の第二弾です!

すっかり公開から時間が経ってしまいましたが、公開当時映画館で観てとても感動した作品だったので改めて紹介します。

 

 

あらすじ

この映画はフランスの同名児童文学を原作としていますが、舞台がドイツになっている他、物語も少し変更されています。

映画は北ドイツの美しい浜辺で大親友のうさぎのぬいぐるみ(Hasehase)と泥だらけになって楽しそうに遊ぶ知的障害をもったBarnabas(作中、彼はずっとSimpelと呼ばれています)の映像から始まります。SimpelにはBenという弟がいて、母親と一緒に3人で暮らしています。

ところが母親が突然亡くなってしまい、Simpelは施設に強制収容されそうになります。それが耐えられなかった弟のBenはパトカーを盗んで兄Simpelとの逃避行を始めます。

 

おすすめの理由

  1. 冒頭からずっと北ドイツの魅力に魅せられっぱなしになること間違いなしです。北ドイツ(北フランスも同様のイメージがあるらしいのですが)は暗くて天気が悪くて魚臭い、とよく言われています。ですが作中ではそれがキラキラしていて美しく、今すぐにでも北ドイツへ行ってみたいと思うような映像になっています。
  2. Simpelが終始かわいくてチャーミングな存在として描かれていて、弟のBenがSimpelと離れがたくなる理由を観客にも納得させつつ、やはり一緒には暮らせないという現実もしっかりと伝えてくる見せ方にドキッとさせられます。
  3. Simpelたち兄弟が出会う人出会う人みんな優しくて、人の優しさにグッとくる映画です。対して別れた父親はとんでもなく悪い人として描かれているので、絶対悪?みたいな表現が苦手な人は優しい人たちとの対比にもしかしたら違和感を抱くかもしれません。ですが、なんというか、その悪い悪い父親も「悪い!」って言いきれないような、どちらかというと観ている私たちこそあの父親のようになってしまってはいないだろうかと考えさせられます。
  4. ドイツ映画というとナチス映画ばかりを連想してしまうと思います(それほどヒトラー政権を取り扱った映画が多いのも事実です)が、ドイツ映画の中には戦争とは一切関係のないテーマを取り扱っていて尚且つ素晴らしい映画がたくさんあります。Simpelは原作がフランスなので、少しフランス映画っぽい?ところもありますが、ナチス映画ではないドイツ映画の一つとしてオススメです。

 

予告動画

この映画も残念ながら日本での放映予定はたっていませんしドイツ語以外では鑑賞できません。ですが、Deutschstundeのような難しいドイツ語は使われていませんし、内容も複雑ではないので、ドイツ語学習初心者でもおすすめできます。 

www.youtube.com