ドイツ留学 -Freiburg im Breisgau-

ドイツ(フライブルク)での大学生活および日々の暮らしをお伝えします

ドイツ語で90分間プレゼンしました!

フライブルクはどの学部も1月から試験期間がスタートしました。

コロナで誰にも会うことができない(現在自分の世帯以外に1人までなら会ってよい)ので普段の試験期間とは雰囲気が違います。

試験自体、今期は延期になってしまった学部もあるようです。

私は28日にプレゼンの試験が無事に終わったのでここにまとめておきます。

 

 

Proseminarでの発表

Informatikでは2度20分ずつの発表を体験した筆者ですが、数学では初めてプレゼンをしたわけですが、

基本的に理系の学部の授業でプレゼンテーションを求められるのはProseminarもしくはSeminarのみです。

発表時間は学部や教授によるのでなんとも言えませんが、話を聞いていると大体15分から60分くらいが多いようです。

 

申し込みはとにかく早めに!!

ProseminarやSeminarは他の授業と違い、学期開始前に教授やそのアシスタントに連絡を取らなければ参加できないものがほとんどです。

理由は、1人(もしくは1グループ)につき1テーマずつ発表するので人数が多すぎると学期内に発表しきれなくなってしまうからです。

教授によってはBlockkursという1日でやり切る方法で実施する場合もありますが、どちらの方法にしても定員はだいたい15人です。

ここで席を手に入れられないと留年してしまう(という概念はないので在籍年数が伸びるという方が正確かもしれません)ので、悲惨です。

とにかく早めに連絡しましょう!!!!

 

教授選びもかなり大事

ここで間違った教授を選んでしまうと本当に大変です。

残念な話ですが、レイシストな教授は存在します。

できるだけたくさんの先輩から話を聞いて、中立・公平な教授を選んでください!

もちろん、やりたいテーマのSeminarに参加できることが一番ですが、

その教授が厳しいだけならいいですが、わざと低く評価するような相手では話になりません。

それは極端な話ですが、そうでなくても面倒をあまり見たがらない人だったり、必要最低限のことを一度しか言わなかったり、メールに返事をしなかったり、とにかく色んなパターンがあるので、とにかく口コミを集めて自分に合いそうな教授を選べるとストレスが少ないです!!

 

私のテーマは「p進絶対値・p進付値」

というわけで前評判が良かった教授のサイトをマークし続け、なんとか上から4番目に連絡をとりつけ席をゲット!!!

したのはよかったのですが、テーマは元々狙っていたものとは別の物に・・・

教授が、「じゃあ早い者勝ちで決めよう!」と言い出したのには愕然としましたが、仕方ないですね。それがドイツです。
さて今回のSeminarで扱った本はこれです ↓↓↓

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数学が嫌いな人でもこれは読んでみたいかも!と思うテーマが目白押しで結果としてはとてもいい本でした!

とにかくフリーク感少な目な本だったのでホッとしました(笑)

私のテーマは、数学者ポール・モンスキーの証明「正方形を面積が同じ奇数個の三角形には割れない」でした。

最初は、狙ってたのと違ったのでガッカリでしたが、読んでみたら、いや、これが一番私に向いているテーマだったのでは?と思うほと、面白かったです。

 

発表までの期間はまちまち

数学の場合、テーマ別けの会議が1つ前のセメスターの終わりにあります。

つまり、発表予定日によっては準備するまで最高半年近くある人もいれば、2ヵ月しかない人もいる、というかなり不公平な日程です。

情報学の場合は、全員同じ日に発表が一般的なので、数学の不公平感まるだしの日程設定には驚きました。

私は上手く試験期間スタート直後の日程をとれたので全部で4ヵ月も準備期間がありました。本当にラッキーだったと思います。

 

2ヵ月あればなんとかなる!

結論からいうと、言語で母語話者より不利なので、テーマを読み込むのにも発表の準備をするのにもとにかくみんなより長い時間が必要です。

なので、最低でも2ヵ月はないと、正直まともな発表はできないです。

逆に言えば2ヵ月あればなんとかなります。

とにかく何度も何度も割り振られた章を読み込んで読み込んで、印刷した紙がボロボロになるまで読みます。

自分の言葉で(日本語でもOK)誰かにその内容を話せるかどうか試してみてください。

上手く説明できなければまだ分かっていないのでもう一度読みます!!

ところが、準備し始めて気づくのは・・・

 

ドイツ語で数学記号

が読めない!!

数学って、式を書いて、これがこうだからこうだ!みたいに話しがちで、それぞれの記号をどう読むかって実は(ドイツ人でも)あまり知らないことが多いです。

分数などの簡単なものはWikipedia等で調べられますが、例えばmax{f(x), f(y)}や|x|_pのように複雑になってくるとWikipediaでは間に合いません。

私の場合は片っ端から数学科のドイツ人の友人に聞くことから始めましたが「分からない」という回答がほとんど・・・

最後は教授にメールして聞きました。

これは本当にややこしい作業でした。

ただ、こういう連絡も早め早めがいいので、やっぱり少なくとも2ヵ月は見て準備した方がいいです!!

 

パワポはむやに作り始めない

さて、大体はパワポでの発表になりますが、ここで、いきなりパワポに書き始めるのではなくて、先に全体の構成を決めるのが絶対にいいです!!

もう私は作りたくなっちゃうタイプなのでここで何度も失敗してます・・・みなさんはどうか気を付けて!

何よりも先に与えられた章を読み込むのが大事です。

 

発表の目的は?

そもそもこれを勘違いしちゃってる人が結構いますが、どんなに素晴らしい発表をして教授に「私はテーマを理解できてます!」と訴えても、聴いている他の学生が分からないのでは意味がないです。

なので、基本的に何も知らない体で全部説明していった方がいいです。

もし時間の都合でそれができないとしても、分かっているか分かっていないか微妙なラインの内容があれば、その部分のスライドは作っておいた方がいいです。

例えば、1年生で扱った内容だけれど発表の中では重要な知識の場合、Seminarをとるころには忘れているかもしれないから、改めて確認するスライドがあってもいいと思います。

そういう部分に限って鋭い質問が教授やアシスタント、上級生(当日見に来たりします)に突っ込まれます。

で、分かりません!とかあたふたしちゃうと減点なので、質問が来そうだなあと予測しとくくらい余裕があるといいです。

 

ゆっくり話そう!

もう一つ気を付けたいのは早口になってしまうことです。

私はこれを情報学部2年の時に何度も注意されました。

あんまりゆっくり話すと幼稚園生を相手にしているような感覚になりますが、正直他の人の発表内容まで事前に確認することはまずできないので、その日その場で自分の発表を理解してもらうにはゆっくりすぎるくらいが丁度いいです!!

パワポも同じように、あんまり次々にページをめくるとついて行けないので気を付けましょう。

 

90分は流石に長い

なんとか無事に発表を終えて、いい成績ももらえたのでいうことなしですが、でもやっぱり90分は長いと思いました・・・

聴いている方も流石に集中力切れてしまいますし。

緊張もあってか、自分としては一瞬だったんですけどね。