ドイツ留学 -Freiburg im Breisgau-

ドイツ(フライブルク)での大学生活および日々の暮らしをお伝えします

ドイツの大学事情: アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルクへの入学の手引き

ここではフライブルク大学出願から入学手続きまでの一連の流れを説明していきます。
 
 

出願前に準備・確認しておかなければならない事項

さて、大学に出願するわけですが、日本から必要な情報を集めるのはなかなか骨が折れることと思います。
なので、出願に向けて少なくとも1年前から準備をしておくことをお勧めします!
大学のホームページに行けば必ずStudiumとかBewerbungとかってタブを見つけることができると思います。
2016年の春からフライブルク大学では出願が全てインターネットでできるようになりました!
日本からやる人にとっては本当にありがたいですよね。
出願に必要な書類については自分が入学を希望する学部もしくは学科のホームページ上に記載されているので、それを事前に確認しておいてください!
 
著者の場合ですが、必要だった書類は
 
(1)大学の卒業証明
(2)大学の成績証明
(3)語学資格(TestDaf 4以上、DSH 2以上、Niveau C1以上)´
(4)高校の成績証明
(5)履歴書
(6)動機文
 
ざっとこんなもんです。
成績証明書に関して一言。
学部入学にせよ大学院への入学にせよ、ドイツの大学ではAbitur(ドイツの高校の卒業試験)の成績が必要になることが多いです!
日本にはそんなもんないので、高校の成績証明書を提出することになります。
ここで非常に重要なのが、高校が成績書を卒業生に発行できる期間が限られているということです!
これはなんでも法律で定められているらしく、著者の場合は発行できませんでした(あまりを1枚持っていたのでなんとか助かりました笑)。
またドイツと日本の成績の表示は全く逆なのでそれも訂正しなければなりません。(ドイツでは1が”秀”で5が”不可”)となります!
成績証明書の場合は高校または大学が提出してくれる英語版のもので問題ないのですが、自分が大学に入学できるかどうか知るのにドイツの計算方法に則った成績の平均点(Durchschnittlichenoten)が必要になります(これはオンラインで出願するときに記入しなければなりません!)。
 
例として、大学から送られてきたメールをここに添付します。こうやって計算しました!
 
<Sie zählen alle S,A,B,C (これは日本の大学が発行してくれたInternational Certificateに記載されている成績のアルファベットです。)zusammen, aber bitte nach Gewichtung: Wenn Sie für ein Fach mit 2 ECTS Punkten ein A bekommen haben, dann notieren sie 2 A, für 1 ECTS-Punkt nur ein A.
Am Ende zählen Sie diese S,A,B,C zusammen.
Rechnen sie dann so:
S= 95
A=85
B=75
C=65
Passed=0
Diese Gesamtsumme teilen Sie dann durch die 136 ECTS-Punkte und dies ist ihr Gesamtschnitt.
Angenommen Sie erhalten 82 als Schnitt, dann haben Sie ein A, das wäre bei uns eine 2,35, also besser als 2,9 (Mindestnote).>
 
著者は下線の前まで計算はできたんですが、その後どうすればいいかわからず、「比」を使ってドイツの成績平均(Durchschnittlichenoten)を算出しました笑
 
 

出願(Bewerbung)

まずはネット上で出願するために、「HISinOne」という学生用のサイトでアカウントを作成します!(このサイトは出願だけでなく今後の学生生活でも非常によく使うことになります!)
 
アカウントができたら、サイトのBewerbungをクリックし、必要事項を記入していきます!(記入内容は多いので細かい説明は省きます)
あとは事前に準備した書類を提出し、認められれば晴れてフライブルクの大学生になれます!
 
 

学費について

2017年冬学期以降にBaden-Württemberg(ドイツの州名)の大学へ入学する場合、以下の条件に当てはまる人は半年分の学費(Studiengebühren)が155ユーロから1500ユーロに変更になりました。
  • EU外からの外国人学生
  • ドイツ国内ですでに学部を卒業している人の二度目の学部入学
つまり基本的に日本からの日本人の入学は半年ごとに学費が約20万円かかります。
これは州によって異なるので、フライブルク大学以外の大学への入学を希望される方は、その大学の所在している州のルールを確認してください。
例えばブレーメン州では、7年以上在籍すると500ユーロの学費を支払わなければならなくなります。
これはLangzeitgebührenというもので、学部ごとに定められた卒業までの目安年数(Regelstudienzeit)を4セメスター(2年)以上オーバーするとかかる学費です。
ドイツ留学の大きな魅力の一つが学費が安いことなので、Baden-Württembergの決定は大きな波紋を呼びました。
学生たちによるデモも何度も繰り返されています。
半年2万円から20万円への変更は大きいと思うので、自分の志望する学部はBaden-Württemberg州の大学でしか学べないものなのか、よく考える必要があります。
そしてできれば大学卒業後の進路も考えるといいと思います。
これは日本でも同じですが、ドイツでは大学の所在地でそのまま就職する方が現実的です。
なぜなら日本よりも強く州ごとの個性があって、法律も全く違うからです。
例えばBayern(バイエルン)州で教員免許を取得した場合、他の州では教師にはなれませんが、他の州で取得した場合、Bayern以外どこの地域でも教師になれるというくらい、Bayernは独自の方法への強いこだわりが有名です。
就職も考慮している場合は、同じ職業でも州によって大きく給料が変わります。
もちろん、職業によっては〇州より△州の方がチャンスが大きいなどの違いもあります。
学費・志望の学部の有無に加えて、将来の選択肢に関してもよく考えてみてください。